「NPOパワーアップ補助金」交付団体 訪問レポート vol.11

NPO法人生活自立研究会【南房総市】

平成21年11月26日(木)

 今回、訪問しました、NPO法人生活自立研究会の富浦作業所は、南房総の特産品で皇室に献上していることでも知られる「房州びわ」の栽培が盛んな南房総市富浦町にあります。
 NPO法人生活自立研究会は、障害者の社会復帰の促進・交流事業等を通じて生活自立に焦点を当てた地域福祉や生活文化の向上を目的に活動を始めました。

 富浦作業所では、園芸療法の一環である野菜・果樹栽培や農産物加工品の製造・販売を通じ、障害者の生活自立力の向上を支援しています。
 一作年前からは、パン・菓子製造とさをり織りを始め、作業メニューの選択の幅を広げました。その結果、作業所の利用者が今まで以上に意欲的に作業に取り組めるようになりました。また、販売を通して、地域の方々と交流を深めるきっかけにもなったとのことです。

パワーアップ補助金を使って


 NPO法人生活自立研究会では、パワーアップ補助金を活用して、食品加工場の作業環境を衛生的かつ効率的に整備し、加工品の製造量を拡大し、利用者の工賃アップを目指しています。
 具体的には、作業の身支度をするための簡易前室や食材の簡易保管庫の設置等を行いました。
 現在、パンを焼くためのオーブンを2台設置していますが、レイアウトを改善したことで、もう2台分のスペースを確保することが出来ました。
 近々、オーブンを導入し、4台体制にする予定です。

作業の様子を見てきました

 お伺いした時は、利用者の方が熱心に、さをり織りやパン、びわの葉茶の製造を行っていました。
 その日に行う作業は、毎朝、利用者個々の希望を出し合って決めており、自分なりのローテーションが組めるようにしています。

 さをり織りは、カラフルな綿糸を使って生地を織っていきます。この生地から作られたペンケースやコースターは、きれいな色合いで温かみのある仕上がりでした。
 先日、「ちょこっと体験塾」と題して、地域の方を対象に、さをり織りの体験教室を行ったところ、好評で、これからも企画して欲しいとの要望をいただいたそうです。

 補助金を活用して整備された食品加工場では、パンやラスクなどを焼き上げているところでした。
 通常は、13種類ほど製造しています。

 別棟の作業場では、びわの葉の洗いや乾燥させた葉の裁断を行っていました。びわの葉茶の売れ行きは好調ですが、その分、葉の確保に苦労しているそうです。
 昨年までは、びわ農家にお願いに回って集めていましたが、今年になって、軒先に剪定した枝を置いていっていただけるようになったとのことです。

 作業所の裏は、野菜や果樹の圃場になっており、特に果樹は、収穫期を迎え、色鮮やかな果実を着けたレモンやミカンをはじめ、カキやブルーベリーなど様々な種類が植えてありました。
 果実の他、ジャムなどに加工して販売しています。

富浦作業所のこれから


 今回、お話を伺う中で、目標の実現に向け、新たな作業メニューを準備し、それを販売できるレベルまで高めてきたことなど、着実に活動を発展させてきた経過を知ることができました。
 また、地域の方との交流が進み、活動への理解が深まりつつあることが分かりました。

 
 代表の遠藤さんによれば、屋外・屋内での多様な作業に対応するため、スタッフの確保には、苦労していますが、利用者が製品化の過程から、新たなもの(価値)を生み出すことの歓びを感じ、意欲的に取り組む姿を見ると、とてもうれしくなるとのことです。
 今後は、利用者のニーズにできるだけ応えられるよう、園芸療法を基本にしながらも、加工作業のメニューを増やしていきたい。また、パンづくり等の既存の作業について、技術に磨きをかけ、販路拡大を図りたいとのことです。

 製品は、作業所の他、県庁中庁舎地下1階の福祉ショップ「ふれあい」などでも販売されているとのことなので、機会がありましたら、寄ってみてはいかがでしょうか。


<DATA>
団体名 NPO法人生活自立研究会    代表者 理事長 遠藤マツエ
所在地 南房総市  連絡先  0470-33-3767
H  P なし

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